芥川賞、直木賞に匹敵する有名な文学賞である、本屋大賞。
毎年、受賞作のみならず、候補作も絶大な注目を集めて、メディアミックスも活発に行われてきました。
それだけに今回の候補作家、候補作も話題ですが、ここでは、青山美智子さんについて、特集していきたいと思います。
青山美智子さんとは、どのような経歴の作家だったのでしょうか。
このたび本屋大賞にノミネートされた青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』のネタバレあらすじや感想も確認していきたいと思います。
青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』は全5章となっていますので、その人気順も見ていきましょう。
青山美智子のプロフィール
青山美智子さんは、1970年6月9日、愛知県の出身で、2021年1月現在の年齢は、50歳となっています。
大学を卒業した後、青山美智子さんはオーストラリアの新聞社に勤務し、それから帰国しました。
それから作家をめざして、2003年に、『ママにハンド・クラップ!』によって、パレットノベル大賞佳作を受賞したことによって、作家活動をスタートさせていくことになります。
2007年には、『街灯りの向こうに』によって、ショートストーリーなごやに佳作入選。
2015年からは、作家だけではなく、アートセラピーの講師としても活躍していった、青山美智子さん。
そんな青山美智子さんは、2017年に、『木曜日にはココアを』を刊行したことによって、作家として本格的にデビューしたのでした。
『木曜日にはココアを』は、同年、未来屋小説大賞に入賞して、話題になっています。
また、同作は、2020年には、宮崎本大賞を受賞したほか、うさぎや大賞で3位になるなど、各方面で注目されました。
そして2021年、青山美智子さんは、『お探し物は図書室まで』によって、本屋大賞にノミネートされたのです。
なお、本屋大賞には、青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』以外にも、深緑野分さんの『この本を盗む者は』。
伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』。
伊吹有喜さんの『犬がいた季節』。
宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』。
加藤シゲアキさんの『オルタネート』。
町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』。
山本文緒さんの『自転しながら公転する』。
伊与原新さんの『八月の銀の雪』。
そして凪良ゆうさんの『滅びの前のシャングリラ』がノミネートされていました。
ほか、青山美智子さんが発表した作品は、オリジナルでは、2018年には、『猫のお告げは樹の下で』。
2019年には、『鎌倉うずまき案内所』。
2020年には、『ただいま神様当番』となっています。
また、オリジナルだけではなく、ドラマのノベライズにおいても、2011年には、『私が恋愛できない理由』。
2012年には、『ビューティフルレイン』。
2016年には、『マザーズ』、『カインとアベル』。
2017年には、『あなたのことはそれほど』といったものを手掛けてきました。
青山美智子『お探し物は図書室まで』のネタバレあらすじ
いつものように毎日を過ごしていくことにすっかり疲れていた、5人の人々がいました。
そんな5人は、とある町の小さい図書室にやって来ます。
やがて5人は、図書室の司書にレファレンスを頼みました。
この司書はあまり愛想がよくなかったものの、人の話を聞くことはうまかったので、みんなはすっかり、司書にみずからの問題を話していくことに。
すると司書は、その相手にもっとも合った本を選んで、渡してくれたのです。
さらに司書は、本だけではなく、付録と称して、羊毛フェルトもいっしょに渡してきたのでした。
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青山美智子『お探し物は図書室まで』の感想
青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』は、あくまで現実世界を舞台にしたストーリーでした。
しかしながら、どこかファンタジーっぽいところもあって、なんともいえないような余韻を残すのが特徴的なストーリーですね。
作中では、司書と交流していく5人が、5章に分けて描かれていきますが、これがそれぞれ傑作でした。
きっと、どういう読者の方であっても、1人1人の登場人物になりきって、その世界観に溺れることができるのではないでしょうか。
青山美智子『お探し物は図書室まで』の全5章の人気順
このように、青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』は、5人の人々を全5章で描く形でしたが、それぞれの章の人気順はどうなっていたのでしょうか。
作中に登場するのは、婦人服の販売員、家具メーカーの経理部員、元人気雑誌の編集者、ニート、定年退職者です。
あくまで個人的ですが、インパクトがあった順は、
- ニート
- 定年退職者
- 婦人服の販売員
- 家具メーカーの経理部員
- 元人気雑誌の編集者
でしょうか。
しかし、いずれも見事ですので、一度、ご覧になることをおすすめしたいと思います。
青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』は、既視感を覚えさせない作風ですね。
どのような結末になるのか、なかなか想像しづらいのではないでしょうか。
5人がどんな本を贈られるのか、楽しみにしながら、お読みください。