今回は、作家の伊吹有喜さんについて、取り上げていきたいと思います。
作家デビューから10年以上というキャリアをもっていて、これまでに多数の作品を刊行していた、伊吹有喜さん。
そんな伊吹有喜さんとは、どういったプロフィールの人物だったのか、これからチェックしていくことにしましょう。
この記事では、伊吹有喜さんの刊行してきた作品のなかから、おすすめの小説もご紹介していきます。
さらに、伊吹有喜さんの刊行してきた作品のなかから、直木賞にノミネートされた作品も見ていくことにしましょう。
それではさっそく、ご覧ください。
*伊吹有喜さんは『犬がいた季節』で本屋大賞にノミネートされましたのでその関連作品も確認してみてはいかがでしょうか?
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伊吹有喜の経歴
伊吹有喜さんは、1969年、三重県の出身で、2020年現在の年齢は、51歳となっています。
後述する大学を卒業した後、伊吹有喜さんは、出版社に勤務し、本の世界に入ることになりました。
出版社においては、イベント関係、雑誌の編集関係を担当して、その後、独立して、フリーライターとなることに。
やがて伊吹有喜さんは、2008年、「永島順子」名義にて、『風待ちのひと』で、ポプラ社小説大賞特別賞を受賞したことによって、作家としてデビューしました。
ちなみに、同作刊行時に「伊吹有喜」名義に改名しています。
その後、伊吹有喜さんは、2014年、『ミッドナイト・バス』で山本周五郎賞にノミネートされ、注目を集めていきました。
また、くわしくは後であらためて述べますが、これまでに3回も直木賞にノミネートされていたのです。
しかも、これだけにとどまることなく、伊吹有喜さんは、2017年には、『彼方の友へ』で吉川英治文学新人賞にもノミネートされていました。
これらは、だれでもできることではありませんから、たいしたものでしょう。
そんな伊吹有喜さんがこれまでに刊行してきた小説は、ほかにも、2010年の『四十九日のレシピ』。
2012年の『なでし子物語』。
2015年の『BAR追分』。
2016年の『今はちょっと、ついてないだけ』、『オムライス日和 BAR追分』。
2017年の『情熱のナポリタン―BAR追分』、『カンパニー』、『地の星 なでし子物語』。
そして2018年の『天の花 なでし子物語』があります。
なお、伊吹有喜さんは、これまでに映像化された作品も多数ありました。
まず、映画は、2013年の『四十九日のレシピ』。
そして2018年の『ミッドナイト・バス』。
続いてドラマは、2011年の『四十九日のレシピ』。
そして2021年放送予定の『カンパニー』です。
さらに舞台は、2018年の『カンパニー』を原作とした『カンパニー ―努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)―』。
ここまでキャリアがあったとは、刮目すべき存在ですよね。
これからも、伊吹有喜さんの新作や、作品の映像化に期待してまいりましょう。
伊吹有喜の学歴
続いては、伊吹有喜さんがこれまでに通っていた学校も、確認していきたいと思います。
伊吹有喜さんの出身の高校は三重県立四日市高校、大学は中央大学法学部法律学科でした。
中央大学法学部法律学科は、私立の文系としては、そうとう難易度が高いため、すごいことです。
作家になれたのも、いたって納得というものでしょう。
なお、中央大学出身の有名な作家としては、ほかに、北方謙三さん、逢坂剛さん、志茂田景樹さん、二階堂黎人さんなどといった人々がいました。
伊吹有喜のおすすめ小説と感想
さて、伊吹有喜さんの刊行してきた作品のなかから、おすすめの小説を見ていきましょう。
とくにご紹介しておきたいのは、『四十九日のレシピ』ですね。
すでに取り上げましたように、『四十九日のレシピ』は、2011年にはドラマ化、2013年には映画化もされていました。
嫁を亡くした男性のもとに、嫁に四十九日までの家事をするよう頼まれていたという女性が現れ、嫁のレシピについて教えていくというストーリーです。
このように、嫁の四十九日までという重い内容ながら、本作からは、不思議と息苦しさは感じられません。
こうしたあたりからも、伊吹有喜さんの非凡さが伝わって来ますね。
伊吹有喜の直木賞ノミネート作品一覧と感想
おしまいに、伊吹有喜さんの刊行してきた作品のなかから、直木賞にノミネートされた作品を見ていきましょう。
伊吹有喜さんの刊行してきた作品のうち、直木賞にノミネートされた3作とは、2014年の『ミッドナイト・バス』、2017年の『彼方の友へ』、2020年の『雲を紡ぐ』でした。
なお、『彼方の友へ』は吉川英治文学新人賞にもノミネートされていますから、さすがです。
ここで注目したいのは、最新のノミネート作である『雲を紡ぐ』。
本作は、いじめに遭い、不登校になった女子高生が、ホームスパンに心を寄せ、ホームスパン職人である祖父のもとへ家出し、両親が離婚危機になるという内容でした。
ホームスパンを紐帯として、個人や家族の在り方を描く手腕は、やはり、独特のものを感じさせますね。
伊吹有喜さんは、数いる作家のなかでも、もっとも注目されている書き手の1人。
どの作品も着想が見事で、感心せずにはいられません。
2021年は『犬がいた季節』で本屋大賞にもノミネートされました。
その順位も気になるところですが、今後もまだまだすぐれた作品が生み出されることを祈りましょう。