伊坂幸太郎さんといえば、たくさんの作品が映画化されてきた人気作家として有名ですよね。
さて、このたび、そんな伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』が本屋大賞にノミネートされました。
過去にも本屋大賞を受賞している伊坂幸太郎さんだけに、またしても受賞となるのか否か、目が離せません。
そんな伊坂幸太郎さんとは、どういった経歴の持ち主だったのでしょうか。
また、伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』のネタバレあらすじ、感想、タイトルの意味はどうなっていたのか、見てまいりましょう。
伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』の本屋大賞での順位も予想していきますので、ご覧ください。
伊坂幸太郎のプロフィール
伊坂幸太郎さんは、1971年5月25日、千葉県の出身で、2021年1月現在の年齢は、49歳となっています。
東北大学法学部を卒業した伊坂幸太郎さんは、はじめ、システムエンジニアとして活動しました。
一方で、作家をめざしていき、1996年、『悪党たちが目にしみる』によって、サントリーミステリー大賞佳作を受賞して、作家デビューします。
同作はその後、『陽気なギャングが地球を回す』として刊行されました。
2000年には、『オーデュボンの祈り』によって新潮ミステリー倶楽部賞を受賞して、本格デビュー。
以後、伊坂幸太郎さんの快進撃が進んでいきます。
2003年には、『重力ピエロ』によって直木賞にノミネート。
2004年には、『アヒルと鴨のコインロッカー』によって吉川英治文学新人賞、『死神の精度』によって日本推理作家協会賞短編部門を受賞し、『チルドレン』、『グラスホッパー』によって直木賞にノミネート。
2005年には、『死神の精度』によって直木賞にノミネート。
2006年には、『砂漠』によって直木賞にノミネート。
2008年には、『ゴールデンスランバー』によって、本屋大賞、山本周五郎賞を受賞。
2014年には、『マリアビートル』によって大学読書人大賞を受賞。
2017年には、『AX』によって静岡書店大賞を受賞。
2020年には、『逆ソクラテス』によって柴田錬三郎賞を受賞。
そして2021年には、『逆ソクラテス』によって本屋大賞にノミネートされたのです。
なお、本屋大賞には、伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』以外にも、伊吹有喜さんの『犬がいた季節』。
青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』。
宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』。
加藤シゲアキさんの『オルタネート』。
深緑野分さんの『この本を盗む者は』。
町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』。
山本文緒さんの『自転しながら公転する』。
伊与原新さんの『八月の銀の雪』。
そして凪良ゆうさんの『滅びの前のシャングリラ』がノミネートされています。
ほかの候補者も実力派ぞろいだけに、伊坂幸太郎さんの健闘が見どころとなりそうですね。
伊坂幸太郎『逆ソクラテス』のネタバレあらすじ
伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』は、「逆ソクラテス」、「スロウではない」、「非オプティマス」、「アンスポーツマンライフ」、「逆ワシントン」からなる短編集。
ここでは、表題作について見ていきましょう。
草壁は、教師から来ている服がピンクなのをバカにされてしまいました。
これ以降、草壁はみんなからもバカにされてしまいます。
そんななか、草壁への評価を変えようとする動きが校内で始まっていくのでした。
続きは通販または電子書籍で!
(電子書籍ストアBOOK☆WALKER)
伊坂幸太郎『逆ソクラテス』の感想やタイトルの意味
伊坂幸太郎さんといえば、これまでも奇想に満ちた快作ぞろいでしたが、本作もご多分に漏れず。
『逆ソクラテス』というタイトルもしかりです。
表題作だけではなく、他の収録作も興味深いですね。
なお、『逆ソクラテス』というタイトルですが、この意味は、教養があるのに無知と称したソクラテスの逆で、謙虚さがない登場人物たちを皮肉ったものでした。
伊坂幸太郎さんの小説は本文だけでなく、タイトルや目次ひとつひとつにも深く意図された意味があり面白いです。
彼に限らず小説作品には普段気に留めない細かな部分にも設定があることが多いので、何気なく見過ごしてきたところに再注目してみるのも楽しいのではないでしょうか。
伊坂幸太郎『逆ソクラテス』の本屋大賞での順位予想
さて、伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』の本屋大賞での順位は、何位になるのでしょうか。
伊坂幸太郎さんは、本屋大賞にはなんと11回もノミネートされてきました。
2004年には、『アヒルと鴨のコインロッカー』で3位、『重力ピエロ』で5位。
2005年には、『チルドレン』で5位。
2006年には、『死神の精度』で3位、『魔王』で11位。
2007年には、『終末のフール』で4位。
2008年には、『ゴールデンスランバー』で1位(受賞)。
2009年には、『モダンタイムス』で10位。
2015年には、『アイネクライネナハトムジーク』で9位。
2018年には、『AX』で5位。
2019年には、『フーガはユーガ』で10位。
これだけの実績があれば、再受賞もありうるでしょうが、3位以内に入ったのは3回であったことを考えれば、微妙ともいえます。
過去の平均順位は6位ですが、逆ソクラテスの評判から見ると、5位以内に入ってくるのではないかと感じます。
とは言っても判定するのは全国の書店員の皆さん。
こればかりはふたを開いてみないと分からなそうですね。
仮に伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』が本屋大賞を受賞すれば、恩田陸さんが『蜜蜂と遠雷』で達成して以来の再受賞となります。
ぜひ、そうなるよう、応援したいものですね。
本屋大賞の受賞結果の発表を心待ちにしましょう。