ここでは、作家の李琴峰(りことみ)さんについて、じっくり見てまいりたいと思います。
作家デビューをはたしてから、まだそう長くはなかった、李琴峰(りことみ)さん。
しかし、それだけに、どういう経歴の作家だったというのか、とても興味深いところでしょう。
そこで、李琴峰(りことみ)さんのプロフィールを調べてみました。
そして李琴峰(りことみ)さんの小説『地の果て砂の祈り』のあらすじ、感想についてもチェックしていきましょう。
『地の果て砂の祈り』は、李琴峰(りことみ)さん本人からの内容紹介動画もありましたので、これについてもあわせて確認していきたいと思います。
それではさっそく、ご覧ください。
もくじ
李琴峰(りことみ)の経歴
李琴峰(りことみ) さんは、1989年12月26日、台湾の出身で、現在の年齢は33歳となっています。
台湾で生まれた李琴峰(りことみ) さんは、日本語を勉強していき、小説の執筆を開始しました。
ただし、小説は中国語で執筆していたのです。
やがて台湾大学を卒業した李琴峰(りことみ) さんは、2013年に日本へ移り、早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程を修了しました。
そして2017年、李琴峰(りことみ) さんは、日本語としては処女作だったという『独舞』によって、群像新人文学賞優秀作を受賞して、作家デビューをはたしたのです。
この『独舞』は、後で『独り舞』と改題されていました。
そんな李琴峰(りことみ) さんは、その後、いきおいをみせていき、文学賞レースにおいて、2019年には『五つ数えれば三日月が』で芥川賞、野間文芸新人賞に、あいついでノミネートされたのです。
李琴峰(りことみ) さんは、これまでに、2018年には『独り舞』、2019年には『五つ数えれば三日月が』、2020年には『ポラリスが降り注ぐ夜』、『星月夜』を刊行していました。
また、雑誌に掲載された作品には、『群像』2017年11月号の『流光』、『三田文學』2017年秋号の『ディアスポラ・オブ・アジア』、『すばる』2020年12月号の『地の果て、砂の祈り』がありました。
ちなみに、李琴峰(りことみ) さんの作家デビュー作『独舞』が受賞した群像新人文学賞は、講談社の公募型文学新人賞。
これまでに受賞した作品は、2016年が、崔実さんの『ジニのパズル』。
2017年が、上原智美さんの『天袋』、李琴峰(りことみ)さんの『独舞』。
2018年が、北条裕子さんの『美しい顔』。
2019年が、石倉真帆さんの『そこどけあほが通るさかい』。
2020年が、湯浅真尋さんの『四月の岸辺』となっています。
なお、上原智美さんの『天袋』、李琴峰(りことみ)さんの『独舞』、湯浅真尋さんの『四月の岸辺』は優秀作となっていました。
純文学の作家で、作家デビューから4年で、4作も刊行するとは、順調ですね。
李琴峰(りことみ) さんの活躍を、応援していきましょう。
李琴峰(りことみ)の『地の果て砂の祈り』のあらすじ
李琴峰(りことみ)さんの作品といえば、『地の果て砂の祈り』が注目されています。
『地の果て砂の祈り』は、『すばる』2020年12月号に掲載されていた作品でした。
こちらのあらすじが気になったのですが、書籍として刊行されていないため、詳細は分かりません。
早く明らかになればいいですね。
なお、『すばる』2020年12月号には、ほかに、小川洋子さんの『掌に眠る舞台 指紋のついた羽』、亀山郁夫さんの『ドストエフスキーの黒い言葉』、山城むつみさんの『連続する問題』、竹林美佳さんの『弱い愛』などが掲載されています。
李琴峰(りことみ)の『地の果て砂の祈り』の感想
ということで、李琴峰(りことみ)さんの『地の果て砂の祈り』の感想はなんともいえません。
そこで、李琴峰(りことみ)さんの作家デビュー作である『独り舞』の感想を述べたいと思います。
『独り舞』は、幼少期に、好きだった同級生を亡くしたことで、死に想いをはせていき、セクシャルマイノリティーとしての疎外感に悩んでいく女性を描くというものでした。
そうとう重いものを、そして切なさを感じさせる作品です。
一方で、「独り舞」というタイトルが、なんとも意味深ですね。
興味がある方はぜひ、既刊本ですので、お読みください。
李琴峰(りことみ)の『地の果て砂の祈り』の本人の内容紹介動画
さて、李琴峰(りことみ)さんといえば、『地の果て砂の祈り』を、本人が内容紹介動画で紹介していました。
台湾出身でありながら日本語を習得するだけでも大変だったでしょうに、日本語で執筆したり、こうした動画で宣伝したり、そうとうな努力を感じさせます。
文学的に評価を受けてきたのは、当然のことだと思いましたね。
『地の果て砂の祈り』に関心を抱いたら、この内容紹介動画を観てみましょう。
李琴峰(りことみ)さんは、大変な才気を感じさせる人でした。
しかし、それだけではなく、努力を積み重ねてきたのも事実でしょう。
これから先の創作活動を見守っていきたいですね。