そろそろ、芥川賞・直木賞のシーズンが近づいてきました。
そこで今回は、直木賞にノミネートされた候補者の1人である長浦京さんの話題をピックアップしていきたいと思います。
デビューから約10年のキャリアがあった、長浦京さん。
そんな長浦京さんは、実は、壮絶な経歴の持ち主でしたので、さっそく、このことを確認していきましょう。
また、長浦京さんは、直木賞にノミネートされた『アンダードッグス』が気になります。
そこで、長浦京さんの『アンダードッグス』のあらすじ、感想、その他の作品についても調べてみました。
長浦京(ながうらきょう)の経歴が壮絶
2021年1月といえば、早々に発表される芥川賞・直木賞が見逃がせませんよね。
さて、その候補作が判明したということで、文学ファンをにぎわせています。
芥川賞は、宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』、尾崎世界観さんの『母影』、木崎みつ子さんの『コンジュジ』、砂川文次さんの『小隊』、乗代雄介さんの『旅する練習』。
直木賞は、芦沢央さんの『汚れた手をそこで拭かない』、伊与原新さんの『八月の銀の雪』、加藤シゲアキさんの『オルタネート』、西條奈加さんの『心淋し川』、坂上泉さんの『インビジブル』、長浦京さんの『アンダードッグス』です。
職業作家からアイドル、ミュージシャンと、実に豊富な顔ぶれですが、今回は、このうち、長浦京さんについて、見ていきましょう。
長浦京(ながうら きょう)さんは、1967年10月14日、埼玉県の出身で、現在の年齢は55歳となっていました。
法政大学経営学部を卒業した長浦京さんは、出版社などに勤務して、放送作家となります。
しかし、不幸にも、難病になってしまい、闘病を余儀なくされてしまったのでした。
とはいえ、不幸中の幸いで社会復帰でき、2011年に、『赤刃』で小説現代長編新人賞を受賞して、作家デビューしたのですね。
ずばり、小説を書くことにしたキッカケも、病気療養中の命への問いかけだったとか。
その後、長浦京さんは、2016年には、『リボルバー・リリー』で大藪春彦賞を受賞していました。
長浦京さんが受賞した小説現代長編新人賞は、講談社の公募型文学新人賞。
これまでに受賞した作品は、2017年が、吉森大祐さんの『幕末ダウンタウン』、小原周子さんの『ネカフェナース』。
2018年が、神津凛子さんの『sweet my home』、夏原エヰジさんの『Cocoon』。
2019年が、鯨井あめさんの『晴れ、時々くらげを呼ぶ』、パリュスあや子さんの『惑星難民X』、中真大さんの『無駄花』となっています。
なお、小原周子さんの『ネカフェナース』、夏原エヰジさんの『Cocoon』、中真大さんの『無駄花』は、奨励賞となっていました。
長浦京さんがこれまでに刊行してきた作品一覧は、後ほど、見ていくことにいたします。
長浦京の『アンダードッグス』のあらすじ
続いては、長浦京さんの直木賞ノミネート作『アンダードッグス』のあらすじを見ていきましょう。
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ときは1996年。
元官僚だった証券マンが、顧客の大金持ちから、とんでもない計画を持ち掛けられました。
中国に返還される直前の香港の機密を手に入れるというものだったのです。
証券マンは、香港に行くものの、計画を狙っていたのは、各国の情報機関もおなじだったのでした。
長浦京の『アンダードッグス』の感想
長浦京さんの『アンダードッグス』は、壮大な情報戦を描く、エンタメ小説でした。
よく、これだけスケールが大きい作品が書けるものだと、つくづく感心させられます。
おまけに、これであの直木賞にノミネートまでされることになったとは、ますますスケールが大きいといえるでしょう。
はたして、証券マンは、計画を無事に成功させられるのか否か、ぜひ、最後までご期待ください。
長浦京の小説作品一覧
長浦京さんがこれまでに発表してきた作品は、多数ありました。
刊行された作品が、2012年の『赤刃』、2016年の『リボルバー・リリー』、2019年の『マーダーズ』、2020年の『アンダードッグス』。
雑誌に掲載された作品が、2019年の『プリンシパル』、2020年の『NOC 緋色の追憶』です。
2021年以降も、長浦京さんの新作を心待ちにしましょう。
長浦京さんは、大変な経験をして、作家になって、直木賞候補になって、本当に波乱万丈ですね。
これまでの苦労のぶんも、ここはぜひ、受賞していただきたいものです。
それでは、『アンダードッグス』の受賞結果のほうを、しっかり見守っていきましょう。