166回を数える直木賞の候補作が発表されました。
- 逢坂 冬馬『同志少女よ、敵を撃て』(早川書房)
- 彩瀬 まる『新しい星』(文藝春秋)
- 今村 翔吾『塞王の楯』(集英社)
- 柚月 裕子『ミカエルの鼓動』(文藝春秋)
- 米澤 穂信『黒牢城』(KADOKAWA)
この記事では、事前に8作品の中から5作品をノミネート候補として予想していたのです。
その8作品とは、
垣根涼介さんの『涅槃』、米澤穂信さんの『黒牢城』、今村翔吾さんの『塞王の楯』、誉田哲也さんの『フェイクフィクション』、一穂ミチさんの『パラソルでパラシュート』、葉真中顕さんの『灼熱』、柚木麻子さんの『らんたん』、逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』です。
黒字で示した
- 米澤穂信さんの『黒牢城』
- 今村翔吾さんの『塞王の楯』
- 逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』
が的中していました。
以下の考察を確認してみましょう。
また、それぞれ作品購入リンクや、半額で読める方法を併記しましたのでぜひご利用ください。
それではさっそくどうぞ。
↓ 芥川賞はこちら

垣根涼介の『涅槃』
垣根涼介『涅槃』の概略をサラッと見てみましょう。

豪商の阿部善定は、没落した宇喜多家の面倒をみると決めました。
阿部善定が八郎に才能を確信したからです。
阿部善定は、八郎なら、宇喜多家を再興できると期待していたのでした。
一方、八郎は、孤独な少年時代を送りつつ、商業の重要性を知ります。
やがて八郎は、商人たちの暮らしに興味を抱いていくのでした。
垣根涼介さんは、1966年4月27日、長崎県出身の56歳。
『ワイルド・ソウル』によって大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、『君たちに明日はない』によって山本周五郎賞を受賞しています。
垣根涼介さんの『涅槃』は朝日新聞出版から刊行されていました。
重厚な時代物だけに、可能性は高そうですね。
米澤穂信の『黒牢城』
米澤穂信『黒牢城』の概略です。

荒木村重は、織田信長に叛旗を翻し、有岡城に立て籠りました。
やがて荒木村重は、有岡城内で不審な事件が起こって、翻弄させられることに。
周囲が事件で混乱していって、荒木村重は事態の収拾をはかり、黒田官兵衛に事件の解決を頼むことにします。
こうして、荒木村重と黒田官兵衛は、事件の解決をめざしていくことになるのでした。
米澤穂信さんは、1978年、岐阜県出身の43歳。
『折れた竜骨』によって日本推理作家協会賞、『満願』によって山本周五郎賞、『黒牢城』によって山田風太郎賞を受賞しています。
米澤穂信さんの『黒牢城』は角川書店から刊行されていました。
コミックシーモア初回登録で、無料で半額クーポンがもらえるため定価1760円がなんとたったの880円の負担で読めます。
お得なのでぜひ利用してみましょう。
垣根涼介さんの『涅槃』とジャンルが被るため、統一されることもあるかもしれません。
今村翔吾の『塞王の楯』
まずは今村翔吾さんの『塞王の楯』の概略から。
戦国時代、匡介は、落城で家族が犠牲になって、逃げるときに源斎に救われます。
源斎はその後、匡介の石を見抜く才能に気づき、匡介を後継者にしようと考え始めました。
その匡介は、玲次に、石を積むのは戦わない人々を救うためであるといい、平和に期待していきます。
そして匡介は、落城しない城を作って、戦国時代を終結させようと考えていくのでした。
今村翔吾さんは、1984年6月18日、京都府出身の38歳。
『八本目の槍』によって吉川英治文学新人賞、『じんかん』によって山田風太郎賞を受賞しています。
今村翔吾さんの『塞王の楯』は集英社から刊行されていました。
『塞王の楯』はコミックシーモアで半額で読むことができます。
税込み2200円が1100円で読めるということですので、非常にお得ですよね。
これも、垣根涼介さんの『涅槃』、米澤穂信さんの『黒牢城』とジャンルが被るため、統一されることもあるかもしれません。
誉田哲也の『フェイクフィクション』
誉田哲也さんの『フェイクフィクション』を見ていきましょう。

東京都内の路上で男性の首が切断された死体が発見されます。
刑事の鵜飼は、事件の捜査に乗り出しました。
一方、河野潤平は、キックボクサーとして活躍していましたが、その後、引退して、今では東京都内の製餡所に勤務しています。
そんな河野潤平は、製餡所に入ってきた有川美祈に惹かれていくものの、彼女は、カルト教団であるサダイの家に関係していたのでした。
誉田哲也さんは、1969年8月18日、東京都出身の52歳。
『ストロベリーナイト』によって大藪春彦賞、『ハング』によって大藪春彦賞、『あなたが愛した記憶』によって山田風太郎賞、『ケモノの城』によって山田風太郎賞にノミネートされています。
誉田哲也さんの『フェイクフィクション』は集英社から刊行されていました。
今ならコミックシーモアで半額で読めるので、未登録の場合はぜひ使ってみましょう。
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今村翔吾さんの『塞王の楯』と版元が被るため、統一されることもあるかもしれません。
葉真中顕の『灼熱』
葉真中顕さんの『灼熱』を見ていきましょう。

1934年、ブラジルの日本人の入植地である弥栄村で、日本の沖縄出身の勇、ブラジル出身の日本移民二世のトキオが出会います。
勇とトキオは、親友同士になるものの、第二次世界大戦が発生。
そしてブラジルでは大きな問題が勃発したのです。
なんとそれは、日本移民を二分し、たくさんの死傷者が出てしまった、勝ち負け抗争だったのでした。
葉真中顕さんは、1976年3月1日、東京都出身の46歳。
『凍てつく太陽』によって大藪春彦賞、日本推理作家協会賞を受賞しています。
葉真中顕さんの『灼熱』は新潮社から刊行されていました。
『灼熱』はコミックシーモアで半額で読めるので、未登録の場合は利用してみましょう。
内容も深いですし、歴史ものとはいえ、大昔ではなく、版元も被らないため、ノミネートでは最有力と言えるかもしれません。
逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』|12月10日追加
逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』が素晴らしいので、候補に追加します。

『同志少女よ、敵を撃て』は、ドイツとソビエト連邦の戦争での、ソ連軍の女性狙撃兵の物語です。
舞台は日本でなく、日本人も一切登場しまさえんが、主人公セラフィマの緊張や不安、焦り、孤独感といった内面が私達読みての中に迫ってくる至高の作品と言えます。
タレントの井上順さんも絶賛していました。
垣根涼介さんの『涅槃』、米澤穂信さんの『黒牢城』、今村翔吾さんの『塞王の楯』、誉田哲也さんの『フェイクフィクション』、葉真中顕さんの『灼熱』。
そして逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』。
それぞれ、チェックしてきましたが、いずれも力作の予感ですね。
直木賞の場合、レベルだけではなく、版元、ジャンルも重要なため、今回詳しく見た5作が全て候補になるかもしれませんし、その他の3作品と入れ替わりがあるか、なんとも油断できません。
最後まで断言することは出来ない熱いデッドヒートとなることでしょう。
こうご期待ですね。
米澤穂信「黒牢城」
今村翔吾「塞王の楯」
誉田哲也「フェイクフィクション」
一穂ミチ「パラソルでパラシュート」
葉真中顕「灼熱」
柚木麻子「らんたん」
逢坂冬馬「同志少女よ、敵を撃て」
*太字はノミネートすると予想している作品