作家の西條奈加さんの話題をピックアップしていきたいと思います。
作家デビューをしてから、実に15年も経っていた、西條奈加さん。
はたして、そんな西條奈加さんとは、どういったプロフィールの持ち主だったというのでしょうか。
さて、西條奈加さんといえば、このたび、直木賞にノミネートされましたので、こちらも追っていくことにしましょう。
西條奈加さんの直木賞ノミネート作である『心淋し川』とは、どういう作品だったのでしょう。
さっそく、『心淋し川』のあらすじ、感想、直木賞にノミネートされた理由を調べてみましたので、ご覧ください。
もくじ
追記:西條奈加が直木賞受賞|第164回(2020年下半期)
2021年1月20日に、第164回直木賞の発表があり、西條奈加さんが『心淋し川』で見事受賞しました。
西條奈加さんの地元では大変な話題となっていることと思います。
ご本人、関係者の方々、おめでとうございます。
一方、芥川賞は宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』が受賞。
↓宇佐見りんさんの個別記事はこちらです。
宇佐見りんの経歴と小説作品一覧|「推し、燃ゆ」のあらすじや設定と感想
合わせて確認してみましょう。
西條奈加の経歴
ついに、2021年1月の芥川賞・直木賞の候補作が発表されましたね。
芥川賞は、宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』、尾崎世界観さんの『母影』、木崎みつ子さんの『コンジュジ』、砂川文次さんの『小隊』、乗代雄介さんの『旅する練習』。
直木賞は、芦沢央さんの『汚れた手をそこで拭かない』、伊与原新さんの『八月の銀の雪』、加藤シゲアキさんの『オルタネート』、西條奈加さんの『心淋し川』、坂上泉さんの『インビジブル』、長浦京さんの『アンダードッグス』です。
今回は、このうち、西條奈加さんについて、見ていきましょう。
西條奈加(さいじょう なか)さんは、1964年11月9日、北海道の出身で、現在の年齢は58歳となっています。
北海道帯広三条高校、東京英語専門学校を卒業した西條奈加さんは、貿易会社に就職し、2005年に、『金春屋ゴメス』によって、日本ファンタジーノベル大賞を受賞して、作家デビューしました。
その後、時代小説で活躍していき、2012年には、『涅槃の雪』で中山義秀文学賞、2015年には、『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞を受賞しています。
日本ファンタジーノベル大賞は、新潮社の公募型文学新人賞。
これまでに受賞した作品は、2017年が、柿村将彦さんの『隣のずこずこ』。
2018年が、大塚已愛さんの『勿怪の憑』。
2019年が、高丘哲次さんの『黒よりも濃い紫の国』。
2020年が、岸本惟さんの『あけがたの夢』となっています。
なお、岸本惟さんの『あけがたの夢』は優秀賞となっていました。
これまでに西條奈加さんが発表してきた作品は、『芥子の花 金春屋ゴメス』、『善人長屋』、『無花果の実のなるころに』、『亥子ころころ』など。
刊行ペースも順調で、2015年には、PHP研究所から『睦月童』、光文社から『ごんたくれ』、KADOKAWAから『秋葉原先留交番ゆうれい付き』。
2016年には、集英社から『九十九藤』、徳間書店から『刑罰0号』。
2017年には、光文社から『猫の傀儡』、祥伝社から『銀杏手ならい』。
2018年には、光文社から『無暁の鈴』、中央公論新社から『雨上がり月霞む夜』。
2019年には、実業之日本社から『永田町 小町バトル』、KADOKAWAから『隠居すごろく』、新潮社から『せき越えぬ』。
2020年には、文藝春秋から『わかれ縁』、集英社から『心淋し川』となっていました。
これからも西條奈加さんの活躍を見守っていきましょう。
西條奈加の『心淋し川』のあらすじ
今回、はれて、直木賞にノミネートされることになった、西條奈加さんの『心淋し川』。
とてもおめでたいことですから、『心淋し川』のあらすじをご紹介していきたいと思います。
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江戸時代、心淋し川という川が流れていました。
そばには長屋が建っていて、そこの住人たちは苦労の多い生活をしていたのです。
さて、青物卸の男が、長屋に器量のよくない妾を4人も持っていました。
そんななか、もっとも年長の妾が、いたずらで小刀によって仏像を彫っていくことになります。
西條奈加の『心淋し川』の感想
すでにご紹介しましたように、西條奈加さんは、作家デビュー以来、時代小説をメインに活躍しています。
そして今回、直木賞にノミネートされた『心淋し川』も、やはり、時代小説でした。
ちなみに、心淋し川は、「うらさびしがわ」と読みます。
まず、このネーミングのセンスからして、秀逸だといえるのではないでしょうか。
長屋の住人たち、青物卸の男、器量のよくない妾と、登場人物たちは地味ですが、仏像を彫っていくという展開は興味深いですね。
直木賞受賞はあるのか、注視していきましょう。
西條奈加の『心淋し川』の直木賞ノミネート理由
さて、西條奈加さんの『心淋し川』が直木賞にノミネートされたのは、どうしてだったのでしょう。
直木賞の場合、大衆文学の賞であるため、候補作は、さまざまなジャンルから集められます。
恋愛小説、推理小説、そして時代小説など。
そのため、『心淋し川』の場合、もちろん、時代小説枠。
西條奈加さんが長年、時代小説に取り組んできたことが認められたのでしょうね。
西條奈加さんは、デビューから15年、ひたすら時代小説ですごいですね。
直木賞を受賞すれば、時代小説の書き手として、注目が高まるのは、間違いありません。
発表される瞬間が早くやって来てほしいものです。