作家として活躍している坂上泉さんについて、見ていきたいと思います。
坂上泉さんは、2019年に作家デビューしたばかりでした。
しかし、まだキャリアは長くないものの、その経歴は注目すべきものだったようですね。
そこで、そんな坂上泉さんのプロフィールをチェックしていきましょう。
さて、坂上泉さんといえば、小説『インビジブル』が話題になっています。
(電子書籍ストアBOOK☆WALKER)
この『インビジブル』とは、どういった内容の小説だったのでしょうか。
さっそく、『インビジブル』のあらすじ、感想を確認していきたいと思います。
さらに、この記事では、坂上泉さんが過去に発表してきた作品の受賞歴についても調べてみました。
坂上泉の経歴
2020年も間もなく終わりとなりますが、年明け早々、目が離せないのが、2021年1月に発表の芥川賞・直木賞でしょう。
そしてとうとう、その芥川賞・直木賞の候補作が明らかになりました。
芥川賞は、宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』、尾崎世界観さんの『母影』、木崎みつ子さんの『コンジュジ』、砂川文次さんの『小隊』、乗代雄介さんの『旅する練習』。
直木賞は、芦沢央さんの『汚れた手をそこで拭かない』、伊与原新さんの『八月の銀の雪』、加藤シゲアキさんの『オルタネート』、西條奈加さんの『心淋し川』、坂上泉さんの『インビジブル』、長浦京さんの『アンダードッグス』です。
今回は、この候補者のなかから、坂上泉さんを取り上げてまいります。
坂上泉さんは、1990年、兵庫県の出身で、2020年現在の年齢は、30歳となっていました。
東京大学文学部日本史学研究室において、近代史を専攻していたという、坂上泉さん。
こうした経歴も関係していたのでしょうが、時代小説でデビューしています。
坂上泉さんは、2019年、『明治大阪へぼ侍 西南戦役遊撃壮兵実記』によって、作家デビューをはたしました。
以後、『明治大阪へぼ侍 西南戦役遊撃壮兵実記』を改題した『へぼ侍』を刊行しています。
このように、発表してきた作品自体は、まだ少なかった、坂上泉さん。
しかし、その受賞歴はすばらしいものですので、受賞については、後ほど、くわしく見てまいりましょう。
ちなみに、坂上泉さんは、会社員として勤務しているとのことでした。
作家と会社員の兼業は大変だと思いますが、がんばっていただきたいですね。
坂上泉の過去作品の受賞歴
今後の活躍が楽しみな坂上泉さんですが、受賞歴も立派なものでした。
まず、処女作である『明治大阪へぼ侍 西南戦役遊撃壮兵実記』では、松本清張賞を受賞しています。
そして『へぼ侍』では、日本歴史時代作家協会賞新人賞を受賞していたのでした。
デビュー早々、これだけ受賞していたとは、たいしたものでしょう。
なお、坂上泉さんが受賞した松本清張賞は、文藝春秋の公募型文学新人賞。
これまでに受賞した作品は、2011年が、青山文平さんの『白樫の樹の下で』。
2012年が、阿部智里さんの『烏に単は似合わない』。
2013年が、山口恵以子さんの『月下上海』。
2014年が、未須本有生さんの『推定脅威』。
2015年が、額賀澪さんの『屋上のウインドノーツ』。
2016年が、蜂須賀敬明さんの『待ってよ』。
2017年が、滝沢志郎さんの『明治乙女物語』。
2018年が、川越宗一さんの『天地に燦たり』。
2019年が、坂上泉さんの『明治大阪へぼ侍 西南戦役遊撃壮兵実記』。
2020年が、千葉とも子さんの『震雷の人』となっています。
さらに、坂上泉さんは、『インビジブル』で直木賞にノミネートまでされましたから、実にめざましい実績といえるでしょう。
坂上泉の『インビジブル』のあらすじ
直木賞にノミネートされたこともありますし、坂上泉さんの『インビジブル』のあらすじが気になります。
(電子書籍ストアBOOK☆WALKER)
そこで、これから見ていきましょう。
舞台となるのは昭和中期の大阪。
大阪城の近くで、政治家の秘書が死体で発見されました。
死体は、頭に麻袋を巻かれた状態で、他殺だったのです。
この事件を解決するため、若手刑事が尽力するものの、警察トップの思惑で国から送られてきたキャリア官僚とバディを組むことになりました。
ところが、キャリア官僚は、まともに仕事ができず、若手刑事はノンキャリアだったため、めんどうな思いをすることになるのです。
坂上泉の『インビジブル』の感想
坂上泉さんの『インビジブル』は、ノンキャリアの刑事と無能キャリア官僚とのバディという、ユニークな設定のミステリーでした。
また、デビュー作の『へぼ侍』が時代小説だったのに対し、本作は現代劇。
やはり平成や令和ではなく、昭和中期とやや昔とはいえ、このことも楽しみになりそうですね。
直木賞にノミネートされたことも手伝って、注目ですので、ぜひ、読んでいただきたいと思います。
坂上泉さんは、『へぼ侍』といい、『インビジブル』といい、受賞、ノミネートされた作品を短期間で発表していた気鋭でした。
まだ若いこともありますし、どれだけ実績を積むことになるのか、期待ですね。
直木賞の選考結果を注視していきましょう。