2021年も、日本SF大賞の発表が近づいてきました。
さっそく、第41回日本SF大賞の最終候補作が発表されており、複数の作品が注目を集めていました。
そんななか、この記事では、野崎まどさんのSF小説『タイタン』を取り上げていきたいと思います。
第41回日本SF大賞の最終候補作ともなれば、どういう内容になっているというのかが、とても興味深いところではないでしょうか。
それでは、野崎まどさんと、野崎まどさんのSF小説『タイタン』のあらすじ、そしてその感想を、それぞれ、ご覧ください。
なお、『タイタン』は試し読みもすることができるため、その方法も探ってみました。
野崎まどのプロフィール
野崎まどさんは、1979年、東京都の出身で、2021年現在の年齢は、42歳となっています。
最終学歴は麻布大学獣医学部卒業という、作家としては異例のものだった、野崎まどさん。
とくに獣医師だという情報はありませんから、たぶん作家専業なのでしょうが、それはそれで、ますますおどろきますね。
そんな野崎まどさんは、2009年、『[映] アムリタ』によって、電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞して、作家としてデビューを飾ることになりました。
その後、SF作家として活躍していった野崎まどさんは、2013年には、『know』によって、第34回日本SF大賞にノミネートされることになります。
そして、それから8年後である、2021年、『タイタン』によって、第41回日本SF大賞にノミネートされたというわけでした。
第41回日本SF大賞にノミネートされた作品には、ほかに、菅浩江さんの『歓喜の歌 博物館惑星III』。
林譲治さんの『星系出雲の兵站』。
立原透耶さんの「中華圏SF作品の翻訳・紹介の業績に対して」。
立原透耶さん編の『時のきざはし 現代中華SF傑作選』。
伴名練さん編の『日本SFの臨界点』。
そして北野勇作さんの『100文字SF』があります。
野崎まどさんは、これまでに多数の作品を発表してきました。
2010年には、『舞面真面とお面の女』、『死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~』。
2011年には、『小説家の作り方』、『パーフェクトフレンド』、『独創短編シリーズ 野崎まど劇場』。
2013年には、『なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る』、『know』、『ファンタジスタドール イヴ』。
2014年には、『なにかのご縁2 ゆかりくん、碧い瞳と縁を追う』。
2015年には、『独創短編シリーズ2 野崎まど劇場(笑)』、『バビロンI―女―』。
2016年には、『バビロンⅡ―死―』。
2017年には、『バビロンⅢ―終―』。
そして2019年には、『HELLO WORLD』となっていました。
また、脚本も、2017年には、アニメ『正解するカド』。
2019年には、アニメ映画『HELLO WORLD』を担当しています。
これだけ多彩な作品を手掛けていた野崎まどさんをこれからも応援していきましょう。
『タイタン』(野崎まどSF小説)のあらすじ
物語の舞台となるのは未来です。
タイタンという高度なAIの登場によって、社会は平和になっていました。
そして人類は働く必要がなくなって、すっかり自由になっていたのです。
そんななか、とある事件が起こりました。
心理学を趣味にしている内匠成果という女性に、ナイレンという、世界的に希少な存在だった就労者が会いに来て、仕事を依頼してきたのです。
しかも、内匠成果が依頼された仕事とは、あまりにも予想外のものでした。
なんと、いきなり機能不全になってしまったタイタンへのカウンセリングというものだったのです。
内匠成果は、これに対して、いったい、どのように立ち向かっていくというのでしょうか。
『タイタン』(野崎まどSF小説)の感想
野崎まどさんのSF小説『タイタン』は、そうとう斬新な内容だったのですね。
未来が舞台とか、AIが出てくるところは、そこまでめずらしいとはいえない設定でしょう。
とはいえ、人類が働かなくてよくなったり、機能不全になってしまったAIへのカウンセリングといったあたりは、かなり惹きつけられますよね。
どのような結末を迎えることになるというのか、ぜひ、手に取ってご覧ください。
『タイタン』(野崎まどSF小説)の試し読みの方法
第41回日本SF大賞の最終候補作とあって、実際に読んでみたい、野崎まどさんのSF小説『タイタン』。
しかし、なかなか読むひまがないという人もいることでしょう。
そんな読者におすすめしたいのが、試し読み。
『タイタン』は、BOOK☆WALKERによって試し読みすることができたのでした。
(電子書籍ストアBOOK☆WALKER)
BOOK☆WALKERは、アプリなしでも読め、オフラインでも読めるという、便利なサービス。
PC、Android、iPhone、iPadで使用することができますので、関心がある方はご検討ください。
野崎まどさんのSF小説『タイタン』は、見どころが絶えない野心作といえるでしょう。
それにしましても、野崎まどさんも、よくこんな物語が思い浮かぶものですね。
ほかの最終候補作とあわせて、第41回日本SF大賞の行方にも目を凝らしていきましょう。